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中1林間学校事前学習「東日本大震災と磐梯山」

TOHO Today中学行事

6月29日(月)6限に、ホールにて中学1年生の林間学校の事前学習が行われました。中学1年生は夏季休暇にて、3泊4日の日程で磐梯山・五色沼の登山・散策を行います。今回は講師として、磐梯山噴火記念館の館長である佐藤公氏にお越しいただき、日本にはなぜ地震や火山が多いのか、東日本大震災での災害について、火山の仕組み、磐梯山の成り立ちについてご説明していただきました。


磐梯山は何回もの火山噴火によって造られ、特に1888(明治21)年には、小磐梯と呼ばれていた山体が水蒸気噴火で崩壊し、崩れた岩塊が岩なだれとなって高速で北側に流れました。この噴火は明治以降日本で起こった火山災害で最も犠牲者を出した噴火ですが、岩ながれは麓に「流れ山」というお椀を伏せたような小丘を形成しました。この流れ山の周囲にはくぼ地が生じたため、そこに水がたまることで檜原湖・曽原湖・小野川湖・秋元湖・五色沼などの湖沼群が形成されました。つまり、裏磐梯として知られる景観は、磐梯山の山体崩壊によって造られた地形という背景があります。

佐藤館長から公演の中で、民話「手長 足長」を紹介していただきました。この民話は磐梯山の激しい自然現象を妖怪の物語として表現したものであり、最後には弘法大師とされる僧によって磐梯明神として祭るという磐梯山を信仰の対象と見ていたということを表しています。民話は昔の方々の自然との関わりについて知ることができ、その文章を読み解くことはとても興味深いテーマです。

生徒たちには、「宝の山」として知られる磐梯山のこれまでの歴史、そこに住む人々との関わりにも意識を向け、林間学校と遠足の違いを認識してもらいたいと思っています。なぜ磐梯山に行くのか、そこから何を学ぶことができるのか、中学校生活として初の宿泊学習を通して成長した諸君の姿が見られることを期待しています。(H.K)

最後に私が磐梯山について調べている際に、印象に残った一文を紹介させていただきます。

「自然(特に火山・地震)は、人間の力ではコントロールできない存在である。それは人々にとって畏敬の対象であると同時に災いをもたらすものである。伝説や昔話からは、長年にわたり火山と共存してきた人々の自然観を知ることができる。それらは地域で育まれてきた大切な文化遺産である。それは自然科学の知識を組み合わせることにより、この文化遺産をさらに興味深いものとして高めることができる。」(日本地質学会編, 2025, p.53)

参考文献:日本地質学会編(2025)『大地と人の物語―地質学でよみとく日本の伝承』創元社