TOHO Today - 教員ブログ -

中3東北修学旅行に行ってきました。

TOHO Today中学行事

さる10月14日~18日の4泊5日で、中学3年生と一緒に東北修学旅行に行ってきました。
主な行程は以下の通りです。

14日(火)三内丸山遺跡・ねぷたの家ワラッセ[酸ヶ湯温泉 八甲田リゾートホテル 泊]


15日(水)奥入瀬渓流・十和田湖(遊覧船)・後生掛温泉[繋温泉泊]


16日(木)コース別-[繋温泉泊]
A 角館・乳頭温泉   B 盛岡市内(手作り村・わんこそば・小岩井農場)
C 三陸鉄道       D 遠野(民話)・花巻(宮沢賢治記念館)   E 小坂・尾去沢鉱山
F 農業体験コース ※熊の出没情報を受け、取りやめ      G 白神山地
※夕食後、津軽三味線鑑賞会


17日(金)龍泉洞・田老(震災学習)[陸中宮古泊]


18日(土)中尊寺・毛越寺


私が初めて東北修学旅行を経験したのは1997年、桐朋に着任した年になります。以後今回を含めのべ7回、東北の地を訪れました。震災後の2015年と2017年に引率して以降、今回は約8年ぶりの東北修学旅行引率となりましたが、8年間での変化は大きく、少なからず驚きを覚えました。

2011年の東日本大震災や2020年のコロナ禍を受け、東北の社会は大きくその姿を変えていきました。高さを増した防潮堤、かさ上げされた地面、新規に造成された住宅地、整備が進む道の駅、田畑を埋めるソーラーパネル、店じまいをしてしまったホテルやお土産屋さん… 年月を経る中で「人の世の移ろい」をあらためて感じる一方、東北の「自然」は変わりませんでした。今回は例年になく暖かいなかでの旅行となりましたが、紅葉で色づく木々、煌めく湖面、雄々しいリアス海岸、心身を癒やしてくれる温泉…それらの魅力はやはり素晴らしかったです。

人の世の移ろいをよそに東北の自然は厳と存在し続け、その美しさと雄々しさを我々に見せてくれます。一方、自然は恵みであると同時に、時に災いをもたらす存在であり、人間はこれに翻弄されます。そんななかにあって、人間は記憶を次世代へと繋ぎつつ、知恵と工夫と連帯をもって社会を作り、歴史を紡いできました。そんな「人の営み」を大らかな自然の中に見るという経験は、中学3年生の記憶にしっかりと刻まれたことと思います。(M.I.)