2026年度学校案内冊子制作プロジェクト編集後記
今回の学校案内冊子改訂にあたり、「生徒がつくるページ」を柱の一つとし、生徒による黒板アートおよびオリジナルページ制作を企画しました。 ここでは、編集後記として、その企画の背景や制作の様子、そして関わった生徒たちの声をご紹介します。
教員より ― 企画の趣旨について
学校の主役は、言うまでもなく生徒です。
生徒たちが日々の学校生活の中で感じていること・考えていることにこそ、本校の“真実の姿”がある、と私たちは考えています。教員側からではなく、生徒たち自身の言葉・表現を通して、本校の魅力を外部の皆さんに伝えたい――その思いから、前回に引き続き今回も「生徒がつくるページ」の企画を立ち上げました。
今回の学校案内冊子のテーマは「風」です。
“桐朋という風通しの良い広い学び舎で、個性豊かな生徒たちがそれぞれの関心を追いながら過ごしている。彼らの間には、フレッシュで自由な空気が常に吹き抜けている。”
このイメージを、生徒たち自身の手で「かたち」にしてもらうため、生徒による黒板アートとオリジナルページ制作を企画しました。今後も継続して取り組んでいきたい企画です。
黒板アート班の取り組み
桐朋学園 2027年度版学校案内 黒板アート
コンセプト
「風」をテーマに、桐朋での学校生活の中で生徒一人ひとりが抱くイメージや興味を自由に描き出すことを目指しました。
それぞれのイメージは「木の葉」として表現され、その葉が「おおらかな一本の木」から、校内を吹き抜ける自由な風に乗って舞っていく――そんな世界観をデザインの骨子としています。
制作の過程

校内公募を通じて、高校1年生1名・中学3年生6名、計7名の生徒が参加してくれました。 教員側からは細かな制約を設けず、「テーマは『風』。学校生活や学校という空間、学校という場でやってみたいこと等から、自由にイメージしたものを描いてほしい」と伝えました。
10点を超える作品が集まり、小さな黒板いっぱいにそれぞれの世界が描き出されました。その中から紙面用の作品を選定し、デザイナーによる構成と融合させています。
高校1年生の生徒が、でしゃばることなく、要所要所のまとめ役を柔軟に引き受けてくれたこともあり、個々の作品が一つの世界観として結実しました。

結果として、多彩なスケッチが並びながらも、「個性ある生徒たちのあいだに自由な風が吹いている」という冊子全体のテーマと見事に重なり合うデザインに仕上がったと感じています。
制作に関わった生徒たちの感想
| 高校1年 | チーフ:松本佑紀くん |
|---|---|
| 中学3年 | 市川日楽くん、出野誠悟くん、岩崎颯士くん、岩田和樹くん、永山大成くん、生田目悠希くん |
- 生徒学年は制作当時の学年
高校1年 チーフ 松本佑紀くん

このプロジェクトに参加したことで、普段はあまり関わることのない他学年の中学生や先生方と一緒に仕事をする経験をしました。
私は、美術系の大学等に進みたいと考えていて、日々デッサンを学んでいますが、今回の黒板アートは、同じ描画でも全く違うものでした。当初は試行錯誤をしましたが、チームメイトとの共同作業を重ねていく中で次第にコツを掴むことができ、出来上がった作品には相応に満足しています。
これからも、いろいろな人たちと一緒に何かを創り上げるという経験を重ねていくと思うので、今回のプロジェクトを達成したことは自分の自信になりました。
中学3年 市川日楽くん

私は、絵を描くことは決して上手くはないのですが、チームメイトのおかげで、このプロジェクトでの自分なりの役割を果たせたと思っています。この場を借りてみんなに感謝したいです。ありがとう!
中学3年 出野誠悟くん

今回のプロジェクトを通じて、仲間と協力して大きなモノを創り上げる楽しさを知ることができました。今回作った作品を多くの人たちに見てもらいたいですし、そのなかで、桐朋に興味を持ってくれる人が大勢出てきてくれること、そしてこの取り組みが今後も続いていくことを願っています。
中学3年 岩崎颯士くん

小学生の頃から、桐朋の学校案内冊子の「黒板アート」は印象に残っていて、この作成に関われたことを嬉しく思います。自分の描いた絵が「学校の顔」になるのは少々緊張しましたが、それを多くの人に見てもらえることはめったにないので、制作には楽しく臨むことができました。
今回は、絵だけでなく写真のモデルも経験しました。冊子や看板を見た友人に自慢することが楽しみです。
中学3年 岩田和樹くん

私がこの黒板アートを知ったのは桐朋に入学する前です。学校案内冊子に描かれている絵を見て「誰がこんなキレイな絵を描いているのだろう」と気になったことがひとつのきっかけになり、桐朋に入りたいと思いました。
今回この黒板アートの制作に携わり「桐朋の顔」を自分の手で創れたことを嬉しく思いますし、この作品が「未来の桐朋生」に何かしら響くところがあったなら、なお嬉しいです。
中学3年 永山大成くん

当初、パンフレットの1面を飾る絵を描くという重要な仕事に、緊張と不安を感じていました。しかし、現場の賑やかな雰囲気と団結によって最後まで乗り切ることができ、結果として良い作品ができたと思っています。作成に割ける時間はタイトでしたが、メンバーがしっかり出席するなか、気持ちよく、安心感をもって活動に臨むことができ、いまは達成感でいっぱいです。
中学3年 生田目悠希くん

私は小さい頃から絵を描くのが好きで、プロジェクトへの参加を決めたときはとにかく嬉しく、良い絵を描こうと決心しました。
集まったチームメイトは絵の上手い人ばかりで「私に良い作品が創れるだろうか」と不安になりましたが、自分のベストを尽くそうと創作に挑み、仕事をやりきることができました。チームメイトはみな面白い人たちばかりで、楽しく仕事に臨めました。
私たちが描き出した「風」が未来の桐朋生のもとへ届くことを楽しみにしています。
生徒オリジナルページ 『桐朋生の1日』作成班の取り組み
桐朋学園 2027年度版学校案内 桐朋生の1日
コンセプト
「風」というテーマを意識しつつ、“外部の方々に何を伝えたいのか”を生徒自身が考え、その表現方法は全面的に生徒に委ねました。
紙面制作においても、教員は方向付けを行わず、生徒の自主性・主体性を尊重する形を取りました。
制作の過程

高校2年生4名がこの企画に参加しました。
過去の制作例を示したうえで、「桐朋を外部の人に知ってもらう冊子であることを意識しつつ、内容は君たちが自由に考えてほしい」とだけ伝えました。
班での議論に加え、広告代理店・デザイナーの方々とのミーティングを重ね、プロの視点に触れながら制作を進めました。当初はアイデアが多く、全体像がなかなか定まりませんでしたが、粘り強い話し合いの末「僕たちの日常こそが伝えたいもの」という結論に至りました。

写真撮影、レイアウト、フレーズ作成まで、ほぼすべてを生徒4人が担当しています。教員による指導は行わず、生徒たちは「プロとして仕事をする大人」と真正面から向き合い、ときに助言を受けながら一つの紙面を完成させました。 彼らの取り組む姿勢には感服するとともに、その完成度の高さには教員としても驚かされました。
制作に関わった生徒たちの感想
| 高校2年 | チーフ:中沢凉也くん 鈴木正悟くん、内藤悠生くん、野崎幹人くん |
|---|
- 生徒学年は制作当時の学年
高校2年 チーフ 中沢凉也くん

まず、広告代理店とデザイナーのみなさまから多大なご支援・ご協力をいただいたこと、この場をお借りして感謝申し上げます。
部活で演奏会の案内ポスターを作成した経験もあったので、このプロジェクトに参加しました。チーム内で案を作り、業者の方々との直接のミーティングやZOOMを用いたリモートミーティングなどを通じて、紙面の内容を詰めていきました。終盤は、締め切りが迫るなかスケジュールがタイトなものとなってしまい、文言の修整・写真素材の撮影などの作業に追われましたが、何とか作り終えることができ、ほっとしました。
このプロジェクトを通じて、通常の学校生活では得られない、貴重な経験をさせていただきました。
高校2年 鈴木正悟くん

元々は友だちに誘われてこのプロジェクトに参加しましたが、いざやってみると、自分たちの学校生活について改めて振り返ってみたり、未来の新入生に伝えたい魅力を考えてみたりと、ある種自分の桐朋生活を総括するような体験となりました。わからないこともたくさんありましたが、業者の方々や先生、何より仲間がいたからできたことだと思っています。今回の仕事はとても楽しかったです!
高校2年 内藤悠生くん

学校案内冊子の作成という大事な仕事に関われたことを光栄に思います。
作成にあたっては、リーダーを中心として「自分のできること」をメンバー全員が意識して、みんなで協力して仕事に臨めました。どんな内容にするのかを巡り、途中様々な意見がメンバー間で出ましたが、最後は、皆が納得する形でまとまり、ページの出来には大変満足しています。
制作に際しては「プロの方々」のお力をお借りしました。普段の学校生活では外部の大人の方々と関わる機会もさほどはないなか、貴重な経験になりました。チームメイトをはじめデザイナーの方々、業者の方々など、すべての方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
高校2年 野崎幹人くん

私はもともとモノを作ったりデザインしたりすることが好きなので、このプロジェクトに参加できて良かったです。そして、自分たちが制作したページがこれから数年間、桐朋を紹介する紙面となることを嬉しく思います。
今回オリジナルページを作るにあたり、そもそも桐朋とはどのような場所なのかを考え直すことになり、桐朋の良いところをあらためて自覚しました。制作にあたってはプロの業者の方々のご助言をいただくこともあり、大人がどのような姿勢で仕事に向かっているのかを間近で見ることもできました。このプロジェクトに参加できたことは、桐朋での大切な思い出のひとつになりました。

