探究講座2021 「生物系学部・大学院生による研究紹介」
1学期の期末考査が終わった7月10日(土)に、桐朋を卒業し、生物学・農学・医学系の大学に進学し、研究活動を行っているOBたちが、在校生のためにオンラインで研究紹介をしてくれました。生徒たちは事前に申し込み、Zoomでの参加となりました。参加した生徒は中学3年生から高校2年生までの19名でした。中高生にとって、難しめの話が続きましたが、担当したOB全員が生徒と年齢が近い20代だったこともあり、臆せず質問する中高生の姿が見られ、知的好奇心を刺激される良い機会となったようです。
紹介された研究テーマは以下の5つでした。
①コーヒー豆由来の新規化合物探索(明治大学大学院農学研究科農芸化学専攻)
②DNA情報からさぐる淡水魚の進化(京都大学大学院理学研究科生物科学専攻)
③微生物を利用した有用化合物の生産(北海道大学農学部応用生命科学科)
④近代水田におけるカエルの生活史(京都大学理学研究科生物科学専攻)
⑤睡眠覚醒を制御する分子機構の探索(筑波大学医学群医学類)
最後に参加した生徒の感想です。
・とても面白かったです。特にカエル、淡水魚の話が興味深かったです。貴重な話をありがとうございました。
・研究の方法などが詳しく知れたので良かったです。
・僕は魚の生態系をフィールドワークから調べることに興味があったのですが、DNAからの生態系へのアプローチは非常に参考になりました。次もこのような生物関連の講義があったら参加したいです。
・すごく楽しかったけど地理、生物、化学などを勉強するためのモチベにつながりました。
・純粋に生物が好きで研究している先輩の話、クラスメイトのグイグイ行く質問を聞いて昔解剖が好きだったのを思い出せた。
・今まで魚類の生態や環境ばかりに目が行っていたが、農芸化学のような分野にも興味がわいた。一部今までに授業で扱った内容などを扱った研究が聞け、今の知識が役立つことを実感した。
・最後の睡眠に関するタンパク質の話が特に心惹かれました。他の方のお話も色々と参考になったのでまた機会があれば是非参加したいと思いました。
・普段の講演会などでは聞くことのできない具体的な研究の内容や興味深い話が聞くことができてとても良い体験になった。また、自分が知らないような大学の学部を知ることができて将来大学受験をする時の幅が広まった。また機会があればこのような企画に参加したいなと思った。
・OBの方々の研究紹介や会話を見聞きして真っ先に思ったことは、皆さん研究対象は異なっているのにも関わらず、お互いの研究を理解した、質問することが可能なだけの知識と好奇心がしっかりとあるのだな、ということです。今回は生物系と範囲が絞られていましたが、知識を身につけるということがいかに人生を広げ、明るくしてくれるのかということをしっかりと心に刻めたと思います。
「探究講座2021」は、4新型コロナにより対面での実施が難しくなった桐朋卒業生による講座やワークショップ、現場訪問(以前、進路企画「大学で研究してみませんか」として実施していたもの)を引き継いだ、希望者参加型の課外活動です。研究に打ち込むなどさまざまな生き方を体現している卒業生に出会い、知的な刺激を受け、将来を考えるきっかけにしてほしいという思いで実施しています。