
第5回 78期数学コンテスト
78期学年(中学2年)では数学コンテストを定期的に実施しています。
形式は,「短い制限時間内の試験」ではなく,1/8(木)から1/30(木)までの約3週間,自宅や休み時間など自由に時間を使って,与えられた7つの難題に挑戦する形式です。
【写真】数学コンテスト解答状況を廊下に掲示。毎日正解者数を更新しています。(写真は1/15日時点のものです)
実際に出題した7題のうち2題ほどを紹介します:
<問題3>
nを自然数とし,次の条件を満たす を見つけることを考えます。
(条件)n×2020 は2つの連続した自然数の積で表現される。
この条件を満たす明白なnは,n=2019 やn=2021 ですが,
n=5 のときも,
5×2020=100×101
と書き換えられるので条件を満たしていると言えます。これは興味深いことです。
では,2019未満の自然数nのうち,条件を満たす最大のnを求めてみてください。
<問題7>
学習したように,√2 を小数で書き下すと,
√2=1.4121…
となります。循環のない無限小数です。ところで,
√55=7.4161…
ですので,√2と√55では小数第1位と小数第2位が一致していることが見てとれます。 また,
√180=13.4161…
であるので,√2と√180でも小数第1位と小数第2位が一致していることが見てとれます。
さて,そこで, 次の条件を満たす最小の自然数n(ただしn≧3とする)を求めて下さい:
(条件)√nと√2は小数で書き下したときに,小数第1位,小数第2位,小数第3位,小数第4位が一致する。
※なお,この問題は電卓があると解きやすいと思われます。使用する電卓については根号機能は必要なく,掛け算機能のみあれば充分です。
柔軟な発想と計算力が要求され,1題解くのも難しい問題です。
解答に際しては,友人と相談しても構いませんし,電卓やPCを使っても構いません(PCは使わなくても解ける問題を出題していますが)。実際に第7問目は電卓の使用を推奨する問題でしたが,手計算のみで答えを出した生徒が今のところ2名います。また,プログラミングによる解答も立派な解答で,そのような方法で解答してくれた生徒もいます。
学年としては,
①新しいアイデアを考えることの楽しさ
②数字に遊び感覚で触れ合い,「勉強」と「遊び」の境界をなくすこと
③親友と話題になる数学
をねらいとしてコンテストを開催しています。
作題者としては,生徒が楽しそうに解いているのを見るのが最高の喜びです。
<追記>
解答をこちらのページに掲載いたしました。