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日本鳥学会2022年度大会で生物部の西田君が努力賞を受賞

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昨年11月3日~6日にかけて北海道網走市の東京農業大学オホーツクキャンパスで開催された、日本鳥学会2022年度大会で高校生ポスター発表を行いました。

入学以来約4年半、みや林を中心とした構内の環境で行ってきた鳥類定点観察の記録から、桐朋構内の環境と鳥類の関係性や鳥類相の把握、昨年みや林で繁殖行動を確認したタカ科のツミの記録と保護活動の3点を中心に内容を構成し、ポスターにまとめました。9月に発表を行った日本動物学会の中でいただいた、より見やすいデータの表し方やポスターの構成に関するアドバイスをもとに、ポスターの改善を図って発表に臨みました。さらに、記録の裏付けとなる写真資料や各年および各月の詳細な記録を補足資料として用意し、ポスターの説明と並行して用いることで、充実した発表を目指しました。

この高校生ポスター発表では、とても同年代とは思えない研究に出会うことができ、多くの視点に気づかされました。一方で、発表のコアタイムはあっという間に過ぎ、他校の発表を見て回ったり意見交換が存分にできなかったり、自身の発表に関しても来場者一人ひとりへの説明が決して十分でない結果になってしまったように思われます。しかし、鳥という共通の視点を持つ方々からいただいたアドバイスはとても貴重なもので、有意義な時間だったと実感しています。

学会当日は、ずっと憧れの場であった日本鳥学会の大会に一発表者として参加する高揚感を胸に会場へ入りました。最も楽しみにしていた口頭発表は、専門性の高さゆえ理解できないこともありましたが、鳥類を様々な角度から追究した研究の数々を目にし、鳥類学の奥深さを感じました。ポスター発表では、大学・大学院生、専門の研究者、博物館の学芸員、市民団体など、多種多様な方々の発表に触れて視野が広がりました。さらに、会場ではこれまで読んできた本や学会誌でお名前を見たことのある方々に実際にお会いすることができ、五感が興味と刺激でいっぱいになった4日間でした。余談ですが、学会期間中には会場の周辺でタンチョウやオジロワシなどの鳥も見られ、最高の土産となりました。

また、今回の学会発表では「努力賞」として表彰していただきました。この学会で教えていただいたことや発表における反省点を今後の自らの研究や観察・調査などに生かすとともに、学業の方も疎かにすることなく邁進していこうと思います。

今回の発表にあたっては、当日の引率を生物部顧問の宮下先生にお願いし、大変お世話になりました。(何度か朝起きれず、申し訳ございませんでした。)ポスターの構成から発表の方法までの一つ一つは、同じく顧問の茂木先生にご教示いただきました。また、鳥に明け暮れる自分に理解を示し、支えてくれている家族と、日々、鳥の魅力を共有し合える生物部鳥類班の班員に、感謝申し上げます。

 

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